このページでは、住宅メーカーとして考えるべき「顧客のための水周り設備」について解説しています。顧客から求められる水周り設備のニーズをしっかりと把握しておくことで、住宅建築やリフォーム、リノベーションなどの相談を受けた際にもプロとして適切に回答することができます。住宅メーカーの専門性を高めるために、当ページをぜひご活用ください。
住宅メーカーが顧客に提案する水周り設備を考える上で、まず注目すべきはキッチン設備です。ここではキッチン周りにおける様々な設備や機器についてまとめて解説していますので、建築プランの提案を行う際の参考にしてください。
ライフスタイルの多様化が進む現代において、住宅に求める機能も顧客によって様々です。一方、共働き世帯や子育て世帯も顧客として少なくない現状において、一般論として日常の家事を効率化し、時短に貢献できる設備や機器へのニーズは高くなっています。
そのような中、食洗機や食器洗い乾燥機などは直接的に炊事の作業を効率化して、日々の家事時間を短縮してくれる設備として人気を集めています。
後付けの食洗機や食器洗い乾燥機もありますが、住宅プランとして一体型の食洗機や食器洗い乾燥機もあり、顧客のニーズに合わせて提案できることが強みです。
従来のガスコンロでなく、磁力を使ってフライパンや鍋を加熱するIHクッキングヒーターも人気の設備です。
特にオール電化の住宅や省エネ家電を意識した建築プランでは利用されやすいキッチン設備であり、ガス漏れや不完全燃焼といった深刻な事故にもつながるリスクを避けられる点は見逃せません。
また、IHクッキングヒーターはガスコンロと違って表面がフラットになっているため、清掃作業もガスコンロより簡単になっていることが強みです。
シンクを設計する際に多機能水洗を導入する家庭や設計プランも少なくありません。
多機能水洗はシャワー付き水洗などとも呼ばれ、従来の水道の蛇口でなくシャワーノズルが利用されています。ノズルを自在に伸ばしてシンクの隅々まで水を流したり、食器や調理器具などを洗浄する際にノズルの角度を変えてシャワーの方向を調節したりできることが特徴です。
また、フットスイッチなどを併用することで必要なタイミングにのみ水を流せるため、水道代のコスト削減にもつなげられることがメリットです。
住宅の水周り設備を考える際、キッチンと並んで注目される場所が浴室となります。浴室のデザインやプランニングは住宅メーカーの提案力が試される部分でもあり、1日の疲れを落としてリラックスできる環境をアドバイスできるようにしておきましょう。
浴室は温かいお湯を使うため湿気と室温が上がりやすい場所であり、カビや汚れが付着しやすいなど衛生面が気になる空間です。一方、冬場は裸で浴室へ入るため低温による身体的影響やリスクも無視できず、どの季節においても換気性や空調管理が重要になることがポイントです。
浴室暖房乾燥機は浴室エアコンと乾燥機が一体になっている設備であり、通年の浴室環境を調整できます。
普段はシャワーだけで済ますという人も少なくありませんが、やはり日々のストレスを軽減して体を内側から温めるためには浴槽への入浴がおすすめでしょう。しかし湯張りは水道代や燃料代が高くなるからとコスト面を気にするオーナーもまた珍しくありません。
追い焚き機能は水道代を節約しながら水温を適温に調整できるため、省エネ性と快適性を併用したいプランを追究できます。
キッチンや浴室と並んで、洗面所(洗面台)も住宅の水周り設備として要注目のポイントです。ここでは洗面所や洗面台の設備として顧客へアドバイスできる一例を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
洗面所にある鏡が湯気で曇ってしまい、洗顔やヘアスタイルを整えたい際にストレスとなってしまうケースは少なくないでしょう。そのような場面の対策として、曇り止め付きの鏡や三面鏡などを設置することは有効です。
鏡を裏側から温めることで曇りを防止する機能があれば、お風呂上がりでも鏡を曇らせることなく利用できます。
洗面台に色々な収納スペースを用意したり、ドライヤーやヘアアイロン、電動歯ブラシや電気シェーバーの充電器などをつなげるコンセントを複数設置したりすることも人気のプランです。また、洗顔やメイクをしながらスマートフォンを充電したり音楽を聴いたりしたいといった場合も、コンセントの差込口に余裕があればストレスを軽減することができます。
ふた付きの収納スペースがあれば見た目もすっきりして、清潔感のある洗面所を構成できることがポイントです。
キッチンや浴室・洗面所に並んで、トイレも日常生活に欠かすことのできない設備であり、水周りに関する重要なスペースです。
衛生管理が大切になる上、極めてプライベートが重視される場所として、トイレ設備のプランはおろそかにできません。
住宅の新築やリフォームによってトイレ設備をプランニングする場合、多くの施主にとってウォシュレットや温水洗浄便座の導入は気になるポイントになります。
ウォシュレットや温水洗浄便座は冬場でもトイレに行くことがストレスになりにくく、またデリケートゾーンのケアや痔や下痢・便秘といった悩みに対しても効果的にサポートします。
節水機能はサステイナブルな社会を追究する上で注目される機能であり、さらに水道代を節約して生活コストの削減に寄与してくれる点でも重要です。
施主へアドバイスする際にも、節水機能の導入には追加費用がかかりますが、長い目で見てコストを削減していくことで結果的にお得になっていくと説明することが大切でしょう。
トイレの機能性を維持しながら空間のデザイン性を高めたいと考える人にとって、タンクレストイレは魅力的なアイデアの1つです。
タンクレストイレは従来のトイレよりもすっきりとした外観を叶えられるため、オシャレな建築デザインやプランを目指したい人におすすめとなります。またタンク部分がないためトイレ掃除の際にもスムーズに行えることはメリットです。
ただし、停電時に水が流せなくなるなどデメリットがあることも説明した上で相談に応じることが大切です。
水周り設備の機能性や利便性、デザイン性を追求していく場合、色々な設備や機器の導入を検討することができます。しかし、使用する設備が増えたり機能が複雑化したりすることで、故障リスクへの備えも考えなければならないことが問題です。
そのため、住宅メーカーとして顧客へ安心感を与えつつ提案力を高めていけるよう、住宅設備保証の利用を検討することも有効な方策です。
住宅設備保証は様々な住宅設備のトラブルに備えられる保証サービスであり、上手に活用することで競合他社との差別化になり、顧客との信頼関係の強化にもつながります。
住宅の水周り設備は日常生活に大きく関与する部分であり、建築プランや新しい住居でのライフスタイルを考えていく上で軽視できないポイントです。
そのため、住宅メーカーとして顧客のニーズや将来的なライフスタイルの変化も考慮しながら水周り設備プランを提案することは重要です。また、トラブルに備えて住宅設備保証を利用するなど、プロとしてのリスクマネジメントにも配慮しましょう。
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JBRグループ各社と協力し、ハウスメーカーや住宅事業者に限らず、商社や量販店、ネット量販店、リフォーム業者など、住宅設備に係わる多くの業界・企業に保証サービスを提供。
エンドユーザーの悩みを解決するために、サービス拡充にも積極的に対応。
対応できるプランは異なるものの、SOMPOワランティが保証対象としている各種設備メーカーの数は、実に546社。2022年2月8日調査時点
SOMPOホールディングスグループの強い経営基盤とリスク管理体制が特徴。
2009年から新築住宅向けの延長保証サービスを提供し始め、2017年11月時点で累計約3,500社※公式サイトよりの住宅事業者と提携。
事業者独自にのポイントを発行し、リフォームや備品買い替えに活用できるプランの提案など、対住宅事業者に特化したサービスを展開。
※各種保証の対象・条件は設備メーカーが設定しているメーカー保証に準じます。詳細は各保証会社に確認してください。